2008年2月29日金曜日

昆鳥庵の朝

2008年2月29日06時30分、昆鳥庵の窓ガラスに朝日が反射している。



岩手県北部の小さな町一戸に、引き取り手がなければ取り壊すしかない古い土蔵があるので見てみないか、との話があった。下の写真は2006年9月30日、初めて土蔵を見に行ったときのもの。屋根と壁の一部が崩壊していた。大黒柱の基礎が弱くなったために、まず屋根がおかしくなって雨漏りがするようになり、影響が壁に及んでいったとのことであった。しかしその大黒柱は幅40センチ以上あるケヤキ材で、基礎部分以外はしっかりしていたし、屋根を支える梁も垂木も大部分が健在であった。 だがまもなく積雪の季節が来る。もう一度雪の季節を越せば、建物へのダメージはますます拡大するだろうとのことであった。決断するのにほとんど迷いはなかった。


雫石町に移築されたのは、それからちょうど一年後の昨2007年9月下旬である。新しい場所に新しい装いで出発させる機会に、昆鳥庵と名づけた。それから早くも半年が経った。
この建物が昆鳥庵と呼ばれる前には、120年の長い歴史がある。できればその歴史のすべてを知りたいと思う。昆鳥庵前史についてわたしが知っていることはごくわずかだ。このブログでは知っている限りのことを少しずつ記録していきたい。